賢い子が育つ 耳の体操 【脳と感覚を鍛えるCDつき】

『耳の体操』を保育園で体験していただきました!

 『賢い子が育つ 耳の体操』は、子どもの年齢に合わせてさまざまな使い方ができる本です。今回は、この本の活用法やどうやって役立てるかについての例をご紹介します。
 東京都品川区の大井町のぞみ保育園にご協力いただき、実際に『耳の体操』を体験していただきました。

抽象性や独自性を育むテキストとしても

●ご協力いただいた保育園:大井町のぞみ保育園
栗原健太先生(大井町のぞみ保育園園長)

 大井町のぞみ保育園では、普段から園児に対して「わらべうたあそび」を実践しています。これは、みんなでわらべうたを歌いながら、歌にちなんだ音を立てたり身振り手振りをしたりすることで、人と人との触れ合いや達成感、情緒の安定などを目指したものです。

 今回、「わらべうたあそび」に加えて、『耳の体操』のなかから、「手や指を使って音を出そう」「音に名前をつけてみよう」「今日、起きてから聞いた音」「音を絵にしてみよう」という4つのあそびを取り入れてみました。

 「手や指を使って音を出そう」のあそびは、わらべうたに合わせていろいろな音を出してもらいました。手を叩くなどの例を出したところ、園児たちはジャンプして床を鳴らしたり口でおもしろい音を出してみたりと、さらに工夫を加えてくれました。
 「音に名前をつけてみよう」は、目を閉じて身の回りの音に耳をすませ、音に名前をつけるあそびです。回数を重ねるたびに園児が周囲の音に注意をはらいイメージを働かせるようになっていくのを感じます。
 窓を開けて周りの音を聴いて、みんなの前で発表してもらったところ、2回目以降は聴くことができた音が増え、「窓から吹き込む風の音」「教室にあった紙がめくれる音」「ほかの教室のお友達の声」など、次々と出てきました。

「わらべうたあそび」の様子  また、最初に周囲の音に耳をすませる体験をすることで音に対する意識が変わり、そのあとに「今日、起きてから聴いた音」のあそびをおこなうと、多くの子が積極的に手を挙げて自分が聴いた音を発表してくれました。
 ここでの工夫としては、発表時には「なぜその音だと思ったのか」といった感想も聞いてみたことです。「踏み切りの音が聞こえた」と答えた子に「どうしてその音が聞こえたのかな?」と聞いたところ、「普段通うときに踏み切りの前は通らないんだけど、近くを通るからその音が聞こえるんだ」と、さらに音から得られる発見を話してくれました。

 そして、「音を聴いて絵を描いてみよう」のあそびは、保育園や幼稚園、小学校低学年の子どもだけでなく、指導者にとっても大変意義があるものだと思います。

 普段、子どもが絵を描くとすると、目で見たものが中心になります。たとえ、想像を働かせて描いても、テレビで見た視覚的な情報などをもとに描く子がほとんどです。現代っ子の多くは、日常経験の多くを締める視覚から入ったものだけを絵にしがちなのです。
 たとえば「サンタクロース」の絵を描こうとすると、ほとんどの子が「太っちょの白ひげのおじいさん」の絵を描きますね。しかし、想像を働かせて描くなら、別に太っちょじゃなくてもいいし、女性を描いてもいいわけです。つまり、視覚から入ってくる情報にそれだけ縛られているということでしょう。

 音をもとに絵を描いてもらうと、視覚情報だけに頼ることはできません。今回は、あえて園児には何の音かわかりづらい「京都の下鴨神社の音(付属CDのトラック13)」を聴いてもらいました。
 すると、断片的な音の情報をもとに頭を使って推理をする子、音から自由に想像を働かせて抽象的な絵を描く子など、さまざまな反応をもとに多彩な絵が生まれました。
 たとえば、神社での石畳を歩く足音から石とかなづちを想像したり、ガラガラと鳴らす鈴の音からレストランを想像したり、音からオリジナルのキャラクターなどを生み出したりしたのです。

 指導者にとっても、普段おこなっている指導に『耳の体操』のあそびをプラスすることで幅が広がりますし、普段の指導へのヒントも見つかると感じます。
 私自身、日頃から抽象性や独自性を育む保育をしたいと考えており、このような保育や指導を目指す方には、『耳の体操』は参考になる教材と言えるのではないでしょうか。

聞こえた音を推測して描いた絵から、カラフルなオリジナルキャラクターまでさまざまな絵が生まれた

大井町のぞみ保育園のみなさま、
ご協力ありがとうございました!
大井町のぞみ保育園
〒142-0043 東京都品川区二葉1-12-18
https://www.temp-wish.co.jp/nursery/ex03/

♪好評発売中
『賢い子が育つ 耳の体操(脳と感覚を育てるCDつき)』
http://www.ymm.co.jp/p/detail.php?code=GTB01094184

ページトップへ 特集ポータルページへ