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> 30 水の反映
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水の反映 Water Refl ections
西邑由記子 Yukiko Nishimura
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- 出版社
- Carl Fischer
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- Grade
- 5
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- 演奏時間
- 4:50
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- 曲想/ジャンル
- 繊細なコンサート・ピース
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- 注文番号
- GYW00137834
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- 対象
- 高校~一般
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- 用途
- コンサート
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- 演奏可能人数
- 25
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作曲者と作品について
西邑由記子は東京藝術大学卒業後、マイアミ大学大学院でアルフレッド・リードに、ニューヨークのマンハッタン音楽院修士課程でリチャード・ダニエルプアに師事した。2019年に京都からカリフォルニアに居を移し、新しい環境で作曲活動に専念している。
西邑は吹奏楽のほかに弦楽合奏のための作品も多く手がけており、アメリカの音楽教育界では吹奏楽と同様に弦楽の作品に対する評価も高いが、それらの作品のいくつかは西邑自身によって吹奏楽用に書き改められている。この《水の反映》もそのような曲のひとつ。大きくみて緩~急~緩の三部形式で、最後は静かに終わる。緩の部分は基本的にポリフォニックな書法が顕著で、特定の声部の問いかけに別の声部が応答しているかのように音楽が組立てられているが、これが曲のタイトル「反映 refl ection」を音楽として表そうとした結果か。対照的に明快なリズムが支配する快活な中間部においても、問いかけと応答というアンサンブルのコンセプトは変わらない。
トランペットに高い実音Bbが使われているためグレード5となっているようだが、その点を除けば技術的にはそれほど難しくはない。吹奏楽のレパートリーには稀な繊細さをそなえたこのような曲がプログラムに加わると、コンサートの空気が引き締まり、洗練されたものになるはずだ。
指導のポイント
出版社のウェブサイトでは弦楽版と吹奏楽版の両方が試聴できるので、ぜひ弦楽版も聴いてほしい。参考になるところ大である。演奏に当たっては、何となく前に進むことなく、ひとつひとつの音の表情、音色と、それらのつなげ方をじっくり考えて表現したい。特にレガートを響きの段差をなくして美しく表現することが課題となるはずだ。流れが単調になることを避けるために。フレーズの重心を見極めることも重要。
◆ 中心となるパート
音楽的には木管が中心。トランペットの聴かせどころもある。
◆ 主要な楽器の最高音


編成についてのアドバイス
ほぼ標準的な編成だが、ホルンとトロンボーンが2パート。トランペットは3パートだが、第1トランペットがさらに分割されている箇所がある。打楽器は4名。オーボエがあると色彩が豊かになるだろう。大人数は必要なく、バンド全体で25名程度から演奏可能。
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