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電気ショック Scossa Elettrica
ジャコモ・プッチーニ/ダニエル・キング編曲 Giacomo Puccini/ trans. Daniel King
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- 出版社
- Alfred
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- Grade
- 4
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- 演奏時間
- 1:45
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- 曲想/ジャンル
- コンサート・マーチ
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- 注文番号
- GYW00137332
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- 対象
- 高校~一般
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- 用途
- コンサート(アンコール)
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- 演奏可能人数
- 25
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作曲者と作品について
あのプッチーニ(1858~1924)が作曲したマーチである。1896年(《ラ・ボエーム》初演の年!)にイタリアのコモで開催されたヴォルタ電池100周年を記念する国際電信会議から委嘱を受けて書かれた。当初はピアノ独奏のために作曲され、その後すぐにミリタリー・バンドのための編曲版が作曲者自身によって作られている。そのような経緯でこのユニークな曲名が付けられたのだろうが、内容はまったく「ショッキング」ではない。トリオでスネア・ドラムがロールによるクレッシェンドを聴かせる場面があり、これが「電気」の象徴かと思わせるものの、実際の音楽はトランペットの軽快なファンファーレに導かれて始まる祝祭的な、そして実にチャーミングなマーチ。テンポが速めなので行進には向いていないものの、コンサート・プログラムのアクセントとして、またアンコール・ピースとして好適だ。
これまでにいくつか現代のバンドのための編曲版が出ているが、キングによるこの新しい編曲はオリジナルのスタイルを踏襲して明るい響きに仕立てられており、広くおすすめできる。ただ、オリジナルに近いぶん、けっこう難しい。特に第1トランペットはグレード5レベル。
指導のポイント
マーチ全般にいえることではあるが、音楽が重く、また緩くならないよう、スタッカートとアクセントが付記された音符は続く音符との間を開け、すべらないようクリアーに表現したい。速いテンポでこれを実行するのは難しいので、まずはあまり速くないテンポで練習し、その段階で身につけておきたい。
◆ 中心となるパート
金管楽器
◆ 主要な楽器の最高音

編成についてのアドバイス
編成は標準的なもの。コルネットがホルンの補強としてオプショナルで加えられている。ほとんど金管と打楽器のみでも演奏可能なように書かれており、これは当時のイタリアのミリタリー・バンドの編成と演奏スタイルによるものだろう。打楽器は5名で演奏できるようになってるものの、ティンパニは省略しても大きな影響はない。シンバルとトライアングルをひとりで持ち替えて演奏すれば3名でも大丈夫なのだが、持ち替えが困難なところが2箇所あるので、実際には難しい。バンド全体で25名程度から演奏可能。