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ぜんまい仕掛けと蒸気機関による風変わりな機械 Extraordinary Machines of Clockwork and Steam
スコット・ワトソン Scott Watson
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- 出版社
- Alfred
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- Grade
- 3
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- 演奏時間
- 5:30
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- 曲想/ジャンル
- 描写音楽、ユーモア
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- 注文番号
- GYW00137324
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- 対象
- 中学校~高校
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- 用途
- コンサート
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- 演奏可能人数
- 25
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作曲者と作品について
スコット・ワトソン(1962~ )はアルフレッド社のスタッフ作曲家として、これまでに多くの教育的な作品を出しており、特に豊富なアイディアを盛り込んだ打楽器の効果的な活用に定評がある。
この、まさに「風変わりな」タイトルが示唆するのは、そう、ジュール・ヴェルヌ(1828~1905)やH. G. ウェルズ(1866~1946)が描いた、ヴィクトリア時代(19世紀後半)のSFの世界。怪しげな実験室を連想させるミステリアスな雰囲気と、当時最先端のエネルギーだった蒸気機関を象徴する規則的な力強いリズムの場面が交互に現われ、聴き手はタイム・マシン(ウェルズが1895年に発表した小説に登場する)によってさまざまな場所に誘われる、という趣向だ。技術的にはそれほど難しくなく、中学校バンドでも無理なく演奏が可能。ドラやシンバルをこする音、蒸気機関車の鐘の音を表すブレーキ・ドラム、ラチェット、サイレン・ホイッスル、それに演奏者の息の音などの擬音も楽しく、コンサートが盛り上がるのは必至だ。
指導のポイント
演奏者が声—— “ハーッ”という息の音や、蒸気機関の湯気の噴出を表す“シューッ”という音——を出したり、打楽器にはブレーキ・ドラムなどあまり一般に使われない楽器の準備、楽器をこする等の奏法、マレットやスティックの選択、ラチェットを回すスピードまで、さまざまな指示がある。最初の段階でそれらの意味するところを明らかにし、疑問なく練習に取り組めるようにしておきたい。ダイナミックスの細かい、そして時には急激な変化もこの曲の特徴なので、ていねいな表現を期待したい。楽しい曲ではあるものの、ただ騒々しいだけにならないよう、音楽構成とバランスの設定には細心さが求められよう。
◆ 中心となるパート
フルート、またアルト・サクソフォーン+ホルンが独立した動きを担当する場面が比較的多い。
◆ 主要な楽器の最高音


編成についてのアドバイス
クラリネット、アルト・サクソフォーン、トランペット、トロンボーンが2パートずつで、他は各楽器1パート。打楽器は7名要求されているが、すべて効果的に使われているので、省略は難しい。バンド全体で25名程度から演奏可能。
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