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> 31 ザ・フォールズ
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ザ・フォールズ The Falls
ロッサーノ・ガランテ Rossano Galante
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- 出版社
- Alfred
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- Grade
- 5(出版社の表示は4.5)
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- 演奏時間
- 5:30
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- 曲想/ジャンル
- アドベンチャー映画の音楽風
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- 品番
- GYW00133335
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- 対象
- 高校以上
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- 用途
- コンサート。行事。
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- 演奏に必要な最少人数
- 35
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作曲者と作品について
ロッサーノ・ガランテ(1967~ )は、吹奏楽の分野のみならず映画やTVの音楽でも活躍している人。作品の多くが描写的でドラマティックであり、壮大な響きと美しい旋律に彩られているのはそのせいかもしれない。そのタイトルどおり、滝をテーマにしたこの新作にもそのような彼の持ち味が生かされている。アドベンチャー映画の音楽のような雰囲気で、曲想は次々に変化していくが、冒頭にサクソフォーンとホルンで提示される印象的な主題によって曲全体が統一され、音楽構成はきわめて緊密だ。ガランテの作品は打楽器を中心にリズム・パターンが刻まれ、それに旋律が乗っていく、というありがちなアンサンブルの組立てではなく、いくつかのグループの重層的な絡み合いによって音楽が進行していく。そのためテクスチュアが刻々と変化し、まさに水がうねりながら流れるさまを見ているようだ。コンサートで演奏する場合は映像の投影などの演出を加えるとより効果的だろう。アドベンチャー映画の音楽風、と書いたが、非常に品格があり、式典のオープニングでの演奏にも好適。おとなのバンドのコンクール自由曲としてもおすすめできる。金管はかなり難しいものの、聴衆へのアピール度はきわめて高い。
指導のポイント
すでに述べたようにアンサンブルが重層的なので、いくつかに分かれたグループそれぞれの役割と他との関係を理解し、連携していくことがきわめて重要になる。そのため、綿密なアナリーゼは欠かせない。同じ理由で、各グループの役割をはっきりさせるために、また刻々と変化するテクスチュアを明快に表現するために、レガート、マルカート、テヌート、スタッカート等をしっかり表現し分けることも大切だ。特にレガートの表現については丁寧な練習を重ねたい。
◆ 中心となるパート
すべての楽器が等しく重要だが、美しく、しかし同時にパワフルな音が求められる金管セクションはとりわけ重要。
◆ 主要な楽器の最高音と最低音
フルート
クラリネット
トランペット
ホルン
トロンボーン
編成についてのアドバイス
ほぼ標準的な編成。Ebクラリネット、アルト・クラリネットは編成に加えられていないが、オーボエとバスーンは2パートずつある(1本ずつでも大きな支障はない)。打楽器は7名。ただし、クラッシュ・シンバルとサスペンデッド・シンバルが同時に使われている場面が多く、必要な箇所以外のクラッシュ・シンバルを省略すれば6名でやくりくりすることが可能だ。35名程度から演奏できるものの、ゴージャスなサウンドが魅力の曲なので、40名以上はいたほうがよいだろう。
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ロッサーノ・ガランテ/ Alfred
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