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> 29 アトランティック・ファンファーレ
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アトランティック・ファンファーレ Atlantic Fanfare!
クリストファー・カイル・グリーン Christopher Kyle Green
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- 出版社
- C. L. Barnhouse
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- Grade
- 4.5
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- 演奏時間
- 3:10
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- 曲想/ジャンル
- 式典曲(ファンファーレとプロセッショナル)
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- 品番
- GYW00133858
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- 対象
- 高校以上
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- 用途
- コンサート(オープナー)。行事。
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- 演奏に必要な最少人数
- 30
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作曲者と作品について
クリストファー・カイル・グリーンは2018年5月にジョージア州のケネソー州立大学を卒業、現在は大学院で勉強を続けている若い作曲家。高校時代からすでに州内各地で作品が演奏され、その才能が注目されていたという。この《アトランティック・ファンファーレ》は2016年にジョージア州のウッドランド・ハイスクール・ウインド・シンフォニーの委嘱で書かれた作品で、その題名が示すように、新世界を求めてヨーロッパの人々が渡ってきた海と、その人々が最初に上陸した大西洋岸へのトリビュートとなっている。。
タイトルは「ファンファーレ」だが、実際にはファンファーレとそれに続くプロセッショナルという構成。アーロン・コープランドの《市民のためのファンファーレ》を連想させるトランペットのソロと、それに応えるティンパニとバス・ドラムの連打に始まり、次第に楽器が増えてクライマックスに達した後、経過句に続いて荘厳なプロセッショナルとなる。温かい表情をみせていたプロセッショナルは次第に高揚し、グロッケンシュピールとチャイムが華やかに鳴り響く壮大なコーダへ至る。
目新しさはないものの、きわめてシンプルかつ効果的に構成された作品。祝祭的な行事の幕開けに、コンサートのオープニングに、またマーチングのショーにもおすすめだ。
指導のポイント
テンポは全体にゆっくりだが、音にはスピード感が必要。しっかり息を使い、響きが中途半端にふくらんだり、減衰したりすることのないよう心がけたい。ひとつひとつの音を明快に発音することも大切だ。このような作品では合奏の一体感が重要なポイントとなるので、一緒に動くグループのアンサンブルを整えたい。特に音量が変化する際のバランスに注意。
◆ 中心となるパート
ファンファーレなので、やはり金管の頑張りが期待される。主役となるトランペットはもちろん、ホルンも単独で重要な動きを担当する場面が多く、技術とパワーが必要。プロセッショナルはスネア・ドラムによって先導され、後半ではグロッケンシュピールとチャイムが大活躍する。
◆ 主要な楽器の最高音と最低音
ピッコロ、フルート
トランペット
ホルン
ユーフォニアム
編成についてのアドバイス
ほぼ標準的な編成だが、ホルンは2パート。1番トランペットが分割される箇所があるため、実際にはトランペットは4パートとなる。打楽器は7名。木管にそれほど厚い響きは必要ないので、各パートひとりずつ(クラリネットは2人ずつ)と考えればバンド全体で30名程度から演奏可能だが、華やかさ、力強さが求められる作品であり、あまり少人数では効果が上がらないだろう。35名以上が望ましい。
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