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思い出のサンフランシスコ I Left My Heart in San Francisco

ジョージ・コーリー/アルフレッド・リード編曲/マーク・ロジャーズ校訂 George Cory/ arr. Alfred Reed/ ed. Mark Rogers

  • 出版社
    Southern Music
  • Grade
    3.5
  • 演奏時間
    4:00
  • 曲想/ジャンル
    スタンダード・ポップス
  • 品番
    GYW00133980
  • 対象
    高校以上
  • 用途
    コンサート
  • 演奏に必要な最少人数
    33

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作曲者と作品について

アルフレッド・リード(1921-2005)は、その作曲家としてのキャリアの初期に当たる1950年代後半から60 年代にかけて、いくつかのシャンソンやポップ・ミュージックのスタンダード曲をシンフォニック・バンドのために編曲し、当時彼が責任編集者を務めていた出版社、ハンセンから出版している。しかしそれらはその後絶版となり、永らく埋もれていた。昨年、その中から、シャンソンの名曲《枯葉》が発掘され、サザン・ミュージックの主任編集者マーク・ロジャーズがコンデンス・スコアのみだったハンセン版からフル・スコアを新たに作成し、現代のバンドで演奏しやすいようにオリジナルの編成の一部を改めた形で出版された。
その《枯葉》に続く第2弾として出版されたのが、この《思い出のサンフランシスコ》である。オリジナルは1953 年にダグラス・クロスの作詞、ジョージ・コーリーの作曲によって生み出され、1961年にトニー・ベネットが歌って大ヒット。その後数えきれないほどの多くの歌手によってカバーされている名曲。間奏を挟んでフル・コーラスが調を変えて2度奏されるだけの、きわめてシンプルなアレンジだが、響きが——「ビロードのような」という古い形容を使いたくなるほど——実に上品で美しく、しかも’60年代のダンス・バンドのサウンドが見事に再現されている。おとなの雰囲気を演出したい場面でぜひ取り上げてみたい。

指導のポイント

バス以外のすべての楽器が、ほぼ全曲を通じてレガートで演奏するという、吹奏楽のレパートリーとしては珍しい曲。美しいレガートの表現を実現するため、音のムラをなくし、音同士のつながりへの意識を高めたい。またバンド全体がいくつかのグループに分かれ、それぞれがまとまって動くため、各グループ内での、またグループ同士のアンサンブルが重要。特に前半(46小節目まで)は打楽器の刻みがないので、まず正確なリズムで演奏できるようになってから、テンポの微妙な急緩について考えるべきだろう。

◆ 中心となるパート

特にクラリネット、ホルン、ユーフォニアムの音色と表現がポイントとなる。

◆ 主要な楽器の最高音

トランペットトランペット

編成についてのアドバイス

一時代前のアレンジなので、アメリカでは最近あまり使われなくなったEbクラリネットやアルト・クラリネットも使われており、オーボエとバスーンはそれぞれ2部ずつ、ホルンは4部、トランペットとは別にコルネットも用いられ、コントラバス・クラリネットも加えられている。かなりの大編成で、それがリッチなサウンドを生み出しているわけだが、さまざまな楽器が厚く重ねられているので、バランスに留意しさえすればすべての楽器を揃える必要はない。Ebクラリネットやアルト・クラリネット、コントラバス・クラリネットは省略可能。コルネットはほぼ木管と重なっているので、これも省略可能。オーボエとバスーンはそれぞれ1本ずつあれば問題ないだろう。打楽器は4名で、ドラム・セットを使用すれば3名でも演奏できる。

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