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鍛冶屋のポルカ Feuerfest Polka op. 269
ヨーゼフ・シュトラウス/ロバート・ロングフィールド編曲 Josef Strauss/ arr. Robert Longfi eld
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- 出版社
- C. L. Barnhouse
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- Grade
- 3
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- 演奏時間
- 2:50
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- 曲想/ジャンル
- ポルカ
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- 品番
- GYW00133815
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- 対象
- 中学校以上
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- 用途
- コンサート。音楽のスタイルを学ぶ教材。
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- 演奏に必要な最少人数
- 23
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作曲者と作品について
「ワルツ王」ヨハン・シュトラウスの弟で、20年足らずの音楽家としての活動期間に280曲を超えるワルツやポルカを作曲したヨーゼフ・シュトラウス(1827-1870)の代表作。金庫メーカー主催の舞踏会と花火大会のために依頼されたこのポルカで、シュトラウスは金庫を製造する鍛冶職人を讃えて、打楽器としてアンヴィル(鉄床)を用いたといわれ、当然、この編曲でもアンヴィルの音が華々しく響き渡る。
この作品はいわゆる「フランス風ポルカ」で、テンポはあまり速くなく、アンヴィルの音が賑やかではあるが、騒々しい曲ではない。編曲はオリジナルの調(D)を半音高くしたことを除けばきわめて原曲に近いもので、コンサートにこのような楽しいクラシックが加わるとプログラムの「格」が上がり、バンドの意識の高さをアピールできるだけでなく、子どもから比較的年齢の高い層まで、幅広い聴衆の支持が期待できる。またこの種の作品は吹奏楽ではあまり演奏する機会がないので、その取り組みを通じて学ぶことも多いはず。幸い、映像や録音等の参考資料も豊富だ。この機会にバンドの音楽的な視野を広げてみてはいかがだろうか。
出版社のカタログ中の解説には「アンヴィルのソロをあなたのバンドの最も優秀な打楽器奏者か、または校長先生か、市長さんか、誰かほかの特別に偉い人か、バンドの大切な友人に割り当てましょう」とあるが、実際、引き受けてくれそうな人がいたらゲスト奏者として加わっていただくのも面白いかもしれない。
指導のポイント
テンポが速くなりすぎないよう注意し、8分音符のビートを感じて、リズムを正確に演奏すること。スタッカートの音符は間を空けて、すべらないように気をつけたい。強弱のコントラストも丁寧に表現しよう。伝統的なスタイルをもつ音楽であり、オーケストラの演奏によるお手本が多くあるので参考にしたい。特にトランペットとトロンボーンは、吹奏楽とは違う伝統的な奏法と音色を学ぶ好機となるだろう。
◆ 中心となるパート
アンヴィルのソロの他に、フルートとクラリネットを中心とした木管群がアンサンブルの主役となるが、トランペットとトロンボーンによる「合いの手」も重要。
◆ 主要な楽器の最高音
クラリネット
トランペット
編成についてのアドバイス
フルート、クラリネット、アルト・サクソフォーン、ホルン、トロンボーンが2パート、トランペットは3パート。もっともフルートが2つに分かれる場面はわずかしかなく、クラリネットの2番と3番、トランペットの2番と3番はいずれもほとんどユニゾンなので(トランペットの2と3が分かれる箇所では、多くの場合ホルンが重なっている)、実際にはそれほど多くのパートは必要ない。打楽器はアンヴィル(2個必要)のほかにティンパニ、スネア・ドラム、バス・ドラム、シンバルが要求されている。無理なく演奏可能な最少人数は、フルート2、クラリネット4(1番2名、2番&3番各1名)、バス・クラリネットまたはバリトン・サクソフォーン1、アルト・サクソフォーン2、テナー・サクソフォーン1、トランペット2、ホルン2、トロンボーン2、ユーフォニアム1、テューバ1、打楽器5、計23名。
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