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> 15 エクリプス・ギャロップ
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エクリプス・ギャロップ Eclipse Galop
カール・L. キング/アンドリュー・グローヴァー編曲 Karl L. King/ arr. Andrew Glover
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- 出版社
- C. L. Barnhouse
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- Grade
- 2.5
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- 演奏時間
- 1:40
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- 曲想/ジャンル
- ギャロップ
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- 品番
- GYW00133793
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- 対象
- 中学校以上
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- 用途
- コンサート(アンコール)
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- 演奏に必要な最少人数
- 20
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作曲者と作品について
スーザと並ぶアメリカの「マーチ王」カール・L. キング(1891-1971)は、マーチだけでなくワルツやギャロップなど、大衆が好むさまざまなジャンルにも多くの魅力的な作品を残した。それらの曲のいくつかがスクール・バンドでも気軽に演奏できるようにグローヴァーによって編曲され、バーンハウスから出版されている。これらは今日の日本のバンドがほとんど演奏しないタイプの曲なのだが、吹奏楽の歴史の上でも重要なレパートリーであり、しかも誰にでも親しめる。ぜひ目を向けてほしい。
1916年頃に、キングが当時楽長を務めていたセルズ・フロート・サーカスのために書いたと推定されているこのギャロップは、形式的にはオーソドックスなマーチとほぼ同じで、それに加え、急速なテンポとシンプルでわかりやすい曲想、というギャロップの典型的なスタイルを備えている。オリジナルはかなり技巧的なはずだが、この編曲は初級~中級のバンドでも無理なく演奏できるように配慮され、それでいて高い演奏効果は保たれているという優れもの。アンコール・ピースとして活用すれば、聴衆の大喝采間違いなしである。流行り廃りのないこのような曲をいつでも演奏できるようにしておくと重宝するに違いない。なお曲名は「日食」または「月食」の意味だが、その由来は不明。
指導のポイント
かなり速いテンポが指定されているが、通常のマーチと同じテンポでも十分に効果を上げることができるので、特に最初のうちは、急がずに丁寧に演奏するよう心がけ、慣れてきたら少しずつテンポを上げていくのがよいだろう。雑で慌ただしい演奏になってしまっては逆効果である。特に、8分音符がすべってしまうと締まりのない印象になりやすいので、正確に演奏する習慣をつけたい。急なダイナミックスの変化やアクセントの表現には、切り替えの瞬発力が必要。
◆ 中心となるパート
すべての楽器が等しく重要だが、低音グループと打楽器が優秀であれば安定感のある演奏になるに違いない。弱奏部分ではユーフォニアムの積極的な表現がポイントとなるものの、全体に金管にかかる負担は少ないといってよいだろう。
◆ 主要な楽器の最高音
トランペット
編成についてのアドバイス
クラリネット、アルト・サクソフォーン、トランペットが2パートで、その他は1パートずつ。ただし、ホルンは1パートが2部に分割されているので、実際には2パートとなる。打楽器はグロッケンシュピール、スネア・ドラム、バス・ドラム、シンバルのみだが、グロッケンシュピールは省略可能。ピッコロはオプション扱いとなっているが、ぜひ加えたい。無理なく演奏できる最少人数は、ピッコロ1、フルート1、クラリネット4(1番&2番各2名)、バス・クラリネットまたはバリトン・サクソフォーン1、アルト・サクソフォーン2、テナー・サクソフォーン1、トランペット2、ホルン2、トロンボーン1、ユーフォニアム1、テューバ1、打楽器3、計20名。
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