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ファンファーレとプロセッショナル Fanfare and Processional
ジェイムズ・バーンズ James Barnes
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- 出版社
- Southern Music
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- Grade
- 2.5
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- 演奏時間
- 4:00
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- 曲想/ジャンル
- ファンファーレとプロセッショナル
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- 品番
- GYW00133978
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- 対象
- 小学校~中学校
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- 用途
- コンサート。式典。合奏と音楽表現の教材。
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- 演奏に必要な最少人数
- 17
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作曲者と作品について
アルフレッド・リードと並んで20世紀後半におけるアメリカの吹奏楽を牽引し、また日本の吹奏楽にも大きな影響を与え、現在も意欲的な創作活動を続けているジェイムズ・バーンズ(1949~ )。日本では8曲の交響曲や《パガニーニの主題による幻想変奏曲》、《祈りとトッカータ》をはじめとする大作、力作がよく知られているが、初級~中級レベルの教育的な作品も多く書いている。この《ファンファーレとプロセッショナル》もそのひとつ。タイトルが示しているようにファンファーレと、それに続く行進曲風の音楽という構成で、最後にはファンファーレの楽句が回帰する。この種の作品は派手でパワフルなものが多いのだが、この曲はファンファーレもプロセッショナルも落ち着きと品格があり、やや華やかさには乏しいものの、シンプルで無駄がない。コンサートのオープナーとしてだけでなく、式典等で演奏するにも好適。小学校バンドのレパートリーとしてもおすすめできる。
指導のポイント
コンサートや式典のためのレパートリーとしてだけでなく、リズムや発音の統一やフレーズの組立てを学ぶための教材としても、非常にすぐれた内容である。打楽器がほぼ一貫してリズムを刻んでいるので、そのリズムを基準にしてリズムとアーティキュレーションを正確に表現したい。唯一、31小節目から4小節間打楽器が休みになるが、この部分は管楽器のリズムの連携によってテンポを保持する必要があり、これもよい勉強になるだろう。レガートの指示がある複数の旋律の組合わせをスタッカートの伴奏グループが支える場面もあり、ここでは重層的なフレーズの組立てや声部間のバランス設計とコントラストについての研究が求められる。シンプルながら研究すべき課題を多く発見できる曲だ。
◆ 中心となるパート
すべての楽器が等しく重要だが、トランペットと打楽器、特にスネア・ドラムの技術と表現力が曲の持ち味を生かす鍵となる。
◆ 主要な楽器の最高音
トランペット
編成についてのアドバイス
フルート、クラリネット、アルト・サクソフォーン、トランペット、トロンボーンが2パートずつで、他は各楽器1パート。トランペットの1番は一部分割されている箇所がある。クラリネットはサクソフォーンまたはトランペットと重複している場面が多く、またオクターヴのユニゾンが中心なので、人数が少なくとも全体のバランスに支障はない。アルト・サクソフォーンの2番も省略可能。打楽器は5名だが、人数が足りない場合はティンパニとグロッケンシュピールを省略してもよいだろう。演奏可能な編成はフルート2、クラリネット2、バス・クラリネットまたはバリトン・サクソフォーン1、アルト・サクソフォーン1、テナー・サクソフォーン1、トランペット3、ホルン1、トロンボーン2、ユーフォニアム1、テューバ1、打楽器3、計17名。
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