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> 9 パンダのマーチ
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パンダのマーチ March of the Pandas
ポール・クラーク Paul Clark
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- 出版社
- C. L. Barnhouse
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- Grade
- 2
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- 演奏時間
- 3:15
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- 曲想/ジャンル
- ユーモア/マーチ
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- 品番
- GYW00133783
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- 対象
- 小学校~中学校
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- 用途
- コンサート
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- 演奏に必要な最少人数
- 17
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作曲者と作品について
アメリカのヴェテラン作曲家クラークは永年アイオワ州の公立学校で器楽教育に携わった人。特にジャズ教育における功績が高く評価されており、コンサート・バンドのための作品も、軽く親しみやすい内容のものが多い。タイトルからおわかりのとおり、これも楽しくユーモア溢れるマーチ風の曲。小学校バンドのレパートリーとしても好適で、特に聴衆に小さな子どもの多いコンサートでは支持を得ること確実である。4分の4拍子であることを除けばマーチとしてのスタイルは踏襲されているものの、イントロが中途半端な5小節だったり、カウベル、ラチェット、スライド・ホイッスルなどによる擬音が用いられたり、思いがけない短2度の衝突が聴こえたり、フォルテとピアノのびっくりするような対比があったり、突然ティンパニの勇壮なソロが現われたり、と、つい笑ってしまうユーモラスな仕掛けが満載。しかも(この点が肝心なのだが)下品なドタバタになることなく品位が保たれ、形式も、和声も、アンサンブルのつくりも入念で弛みがない。特にミュージカルを思わせる洒脱な和声は秀逸で、ジャズの演奏家/教育者としても知られているクラークの持ち味が生かされている。
指導のポイント
「マーチ」なので、原則として8分音符と4分音符は短めに演奏するが、アクセント、スタッカート、アクセントを伴うスタッカート、テヌート等の指示も多いので、それらを見逃さず、意味をよく考え、曲想に合わせて表現できるようにしたい。このような研究の成果は、他の作品に取り組む際にもきっと生かせるはず。また、音符だけではなく、休符も正確なリズムで「演奏」するよう心がけること。
◆ 中心となるパート
打楽器が主役となる場面が多く、使用されている打楽器のほとんどすべてにソロの場面がある。
◆ 主要な楽器の最高音
トランペット
編成についてのアドバイス
クラリネットとトランペットが2パートずつで、他は各楽器1パート。アルト・サクソフォーンは2つに分割される場面があるものの、他の楽器と音が重なっているので、バランスに配慮すればひとりでも問題ない。打楽器はグロッケンシュピール、ティンパニ、スネア・ドラム、バス・ドラムの4名プラス小物打楽器2名(マリンバは省略可能)。演奏可能な編成はフルート1、クラリネット2、バス・クラリネットまたはバリトン・サクソフォーン1、アルト・サクソフォーン1、テナー・サクソフォーン1、トランペット2、ホルン1、トロンボーン1、ユーフォニアム1、テューバ1、打楽器6、計17名。
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