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第5回エレクトーンアレンジ大賞 受賞結果

月刊エレクトーン 第5回 エレクトーンアレンジ大賞 受賞結果

第5回エレクトーンアレンジ大賞第1次審査会では入選者9名(右記)が選ばれ、全員に記念品が贈られました。
今回の入選作は、クオリティの高い作品がそろい、それぞれのアレンジに対する思いが伝わる本審査会となりました。
審査員には加曽利康之、渡辺睦樹、倉沢大樹の各氏をお迎えし、厳正な審査の結果、大賞は佐々木毬奈さん、優秀賞は小林美千子さんに決定しました!
佐々木さんには賞金10万円が贈られ、課題曲「アルハンブラの想い出」のアレンジ譜を本誌6月号に掲載します。また、優秀賞の小林美千子さんには、賞金5万円が贈られます。
それでは、受賞者おふたりのインタビュー、そして、審査員総評をお届けしましょう。

入選者

  • 小林 美千子 (兵庫県明石市)
  • 佐々木 毬奈 (神奈川県川崎市)
  • 眦 貴美子 (北海道石狩市)
  • 田口 奈穂美 (神奈川県川崎市)
  • 田邊 優子 (大阪府交野市)
  • 姫野 未羽 (神奈川県川崎市)
  • 堀 奏衣 (埼玉県越谷市)
  • 森 花音 (東京都世田谷区)
  • 渡辺 真由 (京都府長岡京市)

(五十音順)

佐々木 毬奈さん 神奈川県川崎市

課題曲:アルハンブラの想い出(F.ターレガ)

自由曲:ラ・クカラーチャ de Cha Cha Cha(メキシコ民謡)

佐々木 毬奈さん ★ 受賞の感想 初めて応募しました。大賞の知らせに本当にびっくり!
うれしいです。昨年、国立音楽大学ジャズ専修ピアノ専攻を卒業、在学中はふたつのビッグバンドに在籍し多くのことを学びましたが、とくにラテンのリズムを知って、いつかラテンジャズのアレンジをしてみたいと思っていました。将来は小曽根真さんや塩谷哲さんのようなジャンルの垣根を越えた音楽家を目標に、どの楽器でも伝えたいことを表現できるよう、精進していきたいと思っています。
★ アレンジのポイント 課題曲5曲の一段譜を一曲一曲弾いてみて、「アルハンブラの想い出」が短調から長調になるところで何かできそうというアイデアが浮かんで選びました。ところが、そこからうまくまとまらず、締め切り1週間前に最初のアレンジから、短調は5拍子、長調は6拍子というアレンジに、ターボをかけて書き直しました。自由曲は曲名から言葉遊びでチャチャチャに。課題曲は、リハーモナイズを施した、スパニッシュなラテンのビッグバンドアレンジにしました。

● 審査員より

from 加曽利康之 ジャズの勉強をすごくされていて、 課題曲も自由曲もリハーモナイズの工夫が随所に見られ、アレンジ・コンセプトもいい具合でセンスの良さを感じました。自由曲のチャチャチャ、ハッピーでバランスのよいアレンジが非常に印象的でした。

from 渡辺睦樹 とにかくバランス感覚がすごくよくて、テンションコードやオンコードがうまく配置されていました。自由曲のリハーモナイズが不思議で面白く、自分で弾いて確かめてみたいと思いました。リズムの打ち込みも、人が見えるような臨場感があって、とてもよかったです。

from 倉沢大樹 課題曲はこの曲がこういうふうになるんだ、すごいなと感じました。スタイルに合った配分、弾き方など、トータル面で素晴らしかった。自由曲はラテンが好きなのが伝わりますね。もう少しピックアップの演奏に表情が欲しいのとリズムの打ち込みにメリハリがあればさらによかったです。

小林 美千子さん 兵庫県明石市

課題曲:月の砂漠(佐々木すぐる)

自由曲:Hello Dolly(Jerry Herman)

小林 美千子さん ★ 受賞の感想 17年次のシステム講師です。前回挑戦しようと思って途中で断念、今回も昨年末に煮詰まってしまいましたが、ふとアイデアが降りてきて、頑張って締め切りを守れただけでも大満足だったのに、賞をいただけるなんて驚きです。勇気を出してポジティブに挑戦してよかった。一生懸命に取り組んだ音楽を雲の上の存在だったプレイヤーのみなさんに審査で聴いていただけて、うれしいです。自信になりました。ありがとうございます。
★ アレンジのポイント 普段は「Hello Dolly」のような軽快でファンキーな曲が昔から好きでよく弾いているんです。バンドネオンは小松亮太さんなどの演奏をよく聴きに行っている大好きな楽器です。「月の砂漠」のアイデアは、胸の奥からえぐられるような哀愁漂うこのバンドネオンという楽器で、尊敬する師匠であり恩人の尼僧の壮絶な人生を表現したいと思いついて。本人に聴いてもらったら、とても喜んでくださって…。私自身、新しい一歩を踏み出せそうです。

● 審査員より

from 加曽利康之 「月の砂漠」は、譜面は3/4拍子なのに複合的で不思議なグルーヴ感が新鮮で、これは狙ったことなのか偶然なのか…でも非常に面白かったです。正真正銘の3拍子になったときに、変わり目がはっきりするとさらに良かったのかも。

from 渡辺睦樹 課題曲も自由曲もとても整理され、安定感があり、すごくよかったです。「Hello Dolly」は定番アレンジで、定番すぎてさらっと終わってしまった。評価的には高いけど、面白みに欠けるかなと。聴き終わったときに印象を残すような工夫がもうひとつあったらよかったと思います。

from 倉沢大樹 「月の砂漠」はメロディーの持つ雰囲気を壊さず、かつオリジナリティのあるアレンジになっていて、バンドネオンの演奏にゾクゾクっとして聴いていました。どうやったらあんなふうに弾けるんだろうって。ギターソロの2nd Exp.は連続して同じなので、変えてみるといいですね。

審査員による総評

● 加曽利康之(エレクトーンプレイヤー、作・編曲家)

アレンジ大賞初審査でしたが、全く飽きることなく聴かせていただきました。各アレンジャーのアレンジに対する思いやアイデアが輝いていました。課題曲と自由曲の2曲に取り組めるということは「より思い切ったことができるチャンスでもあるはず!」と感じました。

● 渡辺睦樹(エレクトーンプレイヤー)

僕自身はオリジナルアレンジをすることは少ないのですが、エレクトーンを習ってきた過程で経験してきました。それを思い出して、エレクトーンってこうだから楽しいんだな、と再確認させてもらいました。皆さんのアレンジに対する熱い思いに敬意を表したいと思います。

● 倉沢大樹(エレクトーンデモンストレーター、アレンジャー)

アレンジ大賞ということですが、表現するという意味で演奏もしっかり聴かせていただいたのですが、皆さんアレンジは素晴らしいけれど、弾ききっていないと感じました。選んだ曲のメロディーに何をしたいか、どう表現し演奏するかを今後の課題として取り組んでほしいと思います。

左から、渡辺睦樹さん、加曽利康之さん

左から、渡辺睦樹さん、加曽利康之さん

倉沢大樹さん

倉沢大樹さん

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